後半に入っても実践学園が主導権を握り続け、武蔵が守備に追われる展開に変わりはなかった。12分に交代出場のFW片岡郁翔(3年)、17分にも同じく途中出場のMF清水目凌希(2年)、22分には右SB冨井俊翔(3年)がいずれも絶好のシュートを放ったものの、GKの好守などで加点できなかった。

 それでもアディショナルタイムに試合を決定づける2点目が入った。清水目が左サイドでボールを受けると、中央に入り込んでから正確な軌道の中距離弾をゴール右に突き刺して2-0とした。

 個人技で劣る武蔵は相手の速さと強さ、ボールを素早く散らす展開力を前に自分たちのリズムに持ち込めなかった。しかしあれだけのシュートを許しながらも2失点に抑えたのは、出足のいいシュートブロックやGK渡邊煌太朗(3年)のファインセーブも手伝ったからだ。ただマイボールにしても分厚い2次攻撃を展開できず、後半28分に交代出場のFW山本倫久(2年)が放った一打が、唯一の決定打だった。

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▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選