ハーフタイムを終え、後半開始と同時に攻める日本学園は47分、19番菊池壱星のスルーパスをカットした多摩大目黒DFから10番宮下流阿がボールを奪うとそのまま蹴り込んで勝ち越しゴール。2対1と逆転に成功した。

 ここまでリーグワーストの31失点を喫している守備に綻びが見えた多摩大目黒。後半開始早々の失点でベンチが思い描いていたゲームプランの変更を迫られると、一気に2枚同時の選手交代。さらにはボールの位置によって3バックの形を取るなど攻撃的な戦い方を見せる。するとその姿勢が功を奏したのか、56分左CKから13番廣田雄哉が決めてすぐさま同点。2対2、両者一歩も譲らない展開で試合は終盤戦に入っていく。

 追いつかれた日本学園。前半からFW10番宮下流阿のスピードが多摩大目黒DFにとって大きな脅威となり、何度もチャンスを作り出してきたが後半はやや孤立気味。その状況にFW19番菊池壱星がやや下がった位置にポジショニングすることでゲームメークする役割を担った。しかしベンチからの「ボールを動かせ、回せ」の指示でポゼッションを高めるように意識するがなかなかシュートまで持ち込めない場面が目立つ歯痒い展開が続く。

 対して、優勝争い真っ只中、勝ち点3を取りこぼすわけにはいかない多摩大目黒はスピード感ある攻撃で次々に日本学園に襲い掛かる。勝ち越しを狙う状況でこの試合を決めたのは先制点と同じセットプレーだった。67分、ゴール前やや左でFKを獲得。今度はキャプテン20番堀越大蔵が右足を振り抜きゴールネットを揺らしてこれが決勝点。

 3対2。両チーム攻撃の応酬となった好ゲームは多摩大目黒日本学園の反撃をかわしこのまま勝利。勝ち点を34に伸ばし次節、都立東久留米総合との直接対決に弾みをつける結果となった。