ブラジルW杯もいよいよ佳境を迎えつつある中、Tリーグでも負けないくらいの熱戦が続いている。9日、T2リーグ第12節駿台学園都立駒場の一戦が駒沢第二球技場で行われた。小雨が降りしきるものの、人工芝のピッチにはあまり影響を及ぼさないように覗えた18時、キックオフを迎えた。

 ここまで9試合を消化し、勝ち点15で4位につける赤のユニフォーム、駿台学園は上位進出へ向けて勝ち点3を目指す戦いに4-4-2の布陣を組んで臨む。一方の都立駒場は同じく9試合を終えて勝ち点11の6位。先日の関東大会で優勝、総体予選ではベスト4と結果を残しているが、未だ波に乗り切れていないTリーグでの戦いに、青いユニフォームを身にまとって登場。こちらもフォーメーションは4-4-2を敷いてきた。

 序盤、前への推進力を高めて試合に入ったのは駿台学園。開始早々、右サイドを8番・佐々木裕太が突破しゴールに迫る。相手GKの果敢な飛び出しと、DFの捨て身の守備を前にシュートを放つことはできなかったが、最初から攻める姿勢を前面に出した合図のような先制攻撃で、駿台学園がチャンスを作り出すきっかけとなった。

 まずは2分、右サイドからの攻撃のこぼれ球を19番がミドルシュートを狙うと、8分には右CKをファーサイドで16番が頭で折り返し、11番がボレーシュートを狙うが僅かに枠を捕えきれない。早い時間帯でのゴールは奪うことはできなかったが、浮足立つ都立駒場イレブンを尻目に上手くバイタルエリアを使い、良い攻撃の形を作り出していた。

 対して不安定な立ち上がりを見せてしまった都立駒場は、守備に関してすべてが後手に回ってしまっていた印象。マークが定まらない上、受け渡しでも遅れている場面が多く見られるなど苦戦を強いられる立ち上がりとなった。

 攻める駿台学園に対して、守る都立駒場。このはっきりと分かれた攻守の構図も20分辺りから試合の落ち着きとともに、変化を見せる。都立駒場の守備もCBでキャプテンマークを巻く3番・末永直輝の統率の下、安定し始め一進一退の攻防が続いた。

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