全体的に容易なミスも少なく、引き締まった好ゲームは前半を終えてスコアレスドロー。勝負の行方が委ねられた後半、先に動きを見せたのは多摩大目黒であった。FW6番に代え、9番を投入。前半、6番よりもやや下がり目の位置でプレーする機会が多かった2トップの一角、11番が最前線へ移動。その下に9番が位置する上下の関係性を築く布陣でゴールを狙った。
すると46分、途中出場の9番が中央で絡んで右MF8番がシュート。51分にはCKから4番がヘディングシュートを放つなど後半立ち上がりから攻勢を強める。迎えた58分にはCB13番からのロングパスに抜け出したFW11番がGKと1対1の決定機を得るがこれも決めきることができず。圧倒的に主導権を握りながらもなかなかチャンスを活かせない状況が続いた。
一方、劣勢に立たされながらも体を張った守備でゴールを許さない都立東久留米総合。この粘りこそがここまで無敗を守ってきた強さの表れか。しかし中盤が間延びし、ほとんど攻撃の形を作り出せないのは16分の2枚同時選手交代後も同じ。FWと左MFを投入する交代も起爆剤とはならなかった。
多摩大目黒優位の展開が続くも0対0。87分に多摩大目黒が先制するも、都立東久留米総合が後半アディショナルタイムのゴールで同点に持ち込んだ前回対戦時(第6節)と同様に接戦となった今節であったが、試合終了間際にとうとう試合が動いた。
88分、多摩大目黒。CKからクロスがファーサイドに流れたところに待ち構えるはこの日CBとして堅守を支えた13番・廣田雄哉。ワントラップから右足を振り抜くと、強烈なシュートがゴールに突き刺さりこれが試合を決める決勝点。ベンチに一目散に駆け寄り、喜びを分かち合った多摩大目黒イレブンの姿からこの一戦に賭ける強い思いが伝わった。
その後、前回失点を喫した後半アディショナルタイムも逃げ切った多摩大目黒が1対0で都立東久留米総合を下し、首位をキープ。T2リーグ優勝に向けていよいよカウントダウンが始まる勝利を収めた。