両チーム共に4-4-2の布陣に組み直してきた後半、良い入りを見せたのは前半同様東京実業。後半開始早々、ゴール前混戦からの8番のシュートを皮切りに都立駒場ゴールに襲い掛かる。47分、ゴール前こぼれ球を10番・境亘平、50分、左MF14番・栗田マークのカットインから最後は右サイド11番が狙い、さらに54分には10番・境亘平が相手DFラインの裏へ抜け出しゴールに迫る。追加点を奪うことはできないものの、両サイドMF14番・栗田マークと11番の積極果敢な仕掛けから次々とチャンスを作り出す。

 東京実業のハイプレスに苦戦する都立駒場は、少しずつ早い判断力からパスが繋がるようになる。FW20番がDFラインの裏を突く動きを繰り返す中で少しずつ空いてきたスペースを14番、12番・真﨑康平が狙い攻撃を仕掛ける。中盤の押上げがやや遅く、攻撃に厚みが加わらないものの前線の選手が良い距離感で連動性を見せ始めた64分にはビックチャンス。左から右へと展開し、14番が中へ切り込んでフリーでシュートを狙う。ここは東京実業の体を投げ出した守備の前に惜しくもゴールならず。それでも迎えた77分、ここまで安定した守備を見せていた東京実業のDFからのパスをカットした12番・真﨑康平がそのままゴール前中央へ持ち込みゴールを決め、試合を振り出しに戻す。

 同点に追いつかれた東京実業は、疲れもあり少し緩んでいた前からのプレスを基本に、もう一度攻撃にもつなげたいところ。攻守の要であるボランチ6番がテンポの良いプレーからチャンスを作り出すもなかなかゴールを奪えず、試合も残すはアディショナルタイムの4分間となった。

 ここから試合は動き出す。アディショナルタイムの時間が表示された直後東京実業にCKのチャンス。右からのクロスに対しゴール前混戦となったところ、10番・境亘平が蹴り込んで待望の勝ち越し点を奪った。

 しかし、この試合はこのまま終わらない。2対1で東京実業がリード。試合時間も残りわずかとなり迎えたラストプレーで都立駒場がゴール前中央でFKを獲得。4番・副島陸が直接狙ったシュートはきれいなカーブを描き、ゴールネットを揺らす。鮮やかな劇的ゴールで都立駒場が土壇場で追いついた。

 都立駒場のゴールが決まったところで試合終了のホイッスル。2対2、両者譲らず勝ち点1を分け合う結果となった。