0対0。リードを許すことはなかったものの劣勢な状況を打開したい東京実業は後半開始と同時に2枚の選手交代カードを切る。すると後半開始早々、途中出場の13番がDFの背後を突きGKと1対1のビックチャンス。交代策がいきなり的中かと思われたが修徳GKがこれをビックセーブ。先制ゴールとはならなかった。
肝を冷やした修徳であったがその後再び攻め込む時間が続く。すると迎えた56分、司令塔・小野寺湧紀がゴールを演出した。左サイドから中央でボールを受け、ドリブルで運びDFを引き付けると右サイドフリーで待っていた笈川勇斗へ展開。ボールを受けた笈川は右足一線。強烈かつ狙い澄まされたシュートがファーサイドネットに突き刺さりリードを奪った。
さらに攻める修徳は61分、左CKからショートコーナーで繋ぐと5番・和田裕太のアーリークロスに笈川が頭で合わせて2対0。右MF笈川の2ゴール目でリードを広げた。
苦しむ東京実業は後半給水タイムを挟むと同時に再び2人の選手交代。停滞する攻撃の起爆剤の役割を期待した交代でゴールを狙う。71分には途中出場の19番がCKの流れからシュートまで持ち込むが枠を捉えきれず。この日は最後までゴールが遠かった。
89分には修徳が試合を決定づける3点目。小野寺が左サイドで粘ったところから和田のアーリークロス、ファーサイド笈川の折り返しを14番・許享文が頭で決めた。
終始攻撃で圧倒した修徳が貫録の勝利。総体で全国を逃した悔しさを糧に、選手権では全国を狙う“名門修徳”に期待の持てる内容の勝ち点3であった。