前橋育英 vs 青森山田

 2-1で迎えた後半も攻撃の手を緩めず、49分には相手のミスを突いて高足が加点。リードを広げても集中力を切らさず、良い距離感を保ちながらリズムよく攻撃を仕掛けた。しかし、一つの失点をきっかけにゲームの流れが変わる。66分に渡邊のロングスローをニアサイドで小泉にすらされ、CB三橋春希(3年)に頭でネットを揺らされた。このゴールを契機に流れは青森山田に。ロングボールを放り込んでフィジカルの強さを生かすスタイルを徹底され、得意のセットプレーからもゴールを脅かされた。相手の圧に屈した前橋育英は一転してボールを繋げなくなり、前方にクリアするシーンが散見。見かねた山田耕介監督も高さのあるDF斉藤航汰(3年)を投入して、守備に比重を置く策を取った。

 最後までリズムを取り戻せなかったものの、守備陣が要所を締めてシュートを打たせない。最後までリードを守り切った前橋育英が注目対決を制して暫定3位に浮上した。

 試合後、山田監督は青森山田に勝利したことを喜びつつも、「ロングスロー対策をしていたけど、分かっていてもやられてしまう」と守備面の課題を指摘した。「失点をなくさないといけない」と話した通り、3得点を奪った一方でセットプレーから2失点。同じ形でゴールを許し、特に2点目を奪われてからは主導権を握れなかった。攻撃陣は好調を維持しているだけに、守備面の改善は必須。安定した試合運びを見せるためにも、守備面をどのように改善していくのか注目だ。

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