スタメンのうち7人が3年生だった都立保谷に対し、キャプテンでディフェンスリーダーのDF4矢島壮を除く10名が1,2年生という構成だった武蔵が、序盤から主導権を握った。FW7浜野和輝、FW9吉松拓哉という2トップを活かしてスピーディな攻撃を展開すると、14分には左サイドからMF17宮川旭のシュートチャンスを作り、19分にはMF11岡部惇貴のクロスから決定機を得る。

 その後も、宮川とMF19松澤辰彦の2ボランチの展開力を活かして試合を組み立てていく。先制点が生まれたのは23分。フリーキックのチャンスを得ると、キッカーの宮川から放たれたボールが密集地を越え、ゴール右へと吸い込まれていった。1回戦、2回戦をいずれも先制されながら逆転勝利で勝ち上がった武蔵が、この日は先制に成功したのだ。

 ところが後半は一転して守勢に回る。逆転を狙う都立保谷の猛反撃を受け、何度も決定的なピンチを作られていった。しかし矢島の他、GK21奥山海登、DF3菅原聡、DF13古野健一、DF15青山諒大からなる守備陣が奮闘。19分に左サイド、21分には中央を突破されても寸前のところでゴールを割らせない。25分には相手のボランチMF8石川岳の痛烈なフリーキックをGK奥山がファインセーブでかきだし、さらに後半アディショナルタイムにも立て続けにコーナーキックを与えたが、見事に撥ね返した。最後まで集中を切らさずに完封した武蔵は、まさにチーム一丸で2次予選への切符を手にした。

 一方で、最後まで攻撃の姿勢を貫いた都立保谷も称賛に値する。技術肌のトップ下であるMF10熊谷涼を軸とした中央突破、FW11神山庸、右サイドハーフのFW9西沢響の鋭い抜け出し、MF8石川岳のパンチ力のあるミドルシュートと多彩に武蔵ゴールに襲い掛かったアタックは見応えがあった。

(文・写真=編集部)

▽第99回全国高校サッカー選手権東京予選
第99回全国高校サッカー選手権東京予選