前橋育英が2戦10発無失点で3回戦へ!西武台に勝った三重に6-0で快勝
前橋育英の11番FW渡辺亮平と17番DF大竹駿(写真=森田将義)
12月31日、第100回全国高校サッカー選手権の2回戦が行われた。NACK5スタジアム大宮で行われた三重(三重)と前橋育英(群馬)の一戦は、23番MF小池直矢の先制点を皮切りに6点を奪った前橋育英が勝利した。1月2日の3回戦では、鹿島学園(茨城)と対戦する
1回戦の草津東(滋賀)戦は4-0で快勝したが、満足できる内容ではなかった。だが、この日は主将の4番DF桑子流空が「今日の試合はゲーム内容もそうですし、得点も6点獲れて守備も失点0で終われたので、本当に良いゲームだったと思います」と振り返ったように課題を上手く修正し、次戦以降に弾みがつく試合を披露した。
序盤から後方からテンポよくパスを繋いで三重のゴールに迫ったが、「自然と向こうがブロックを引いて、人数をかけて守ってくるとスペースがなくなる。ボール保持はしているけど、点が決まらない流れを予想していた」(山田耕介監督)の読み通り、得点には至らなかった。だが、25分に「1回戦で攻撃陣が2点3点と獲る中で、自分だけ獲れなかったので、ゴール前では絶対に結果を残すという気持ちでやっていた」と話す小池が、17番DF大竹駿の右クロスを頭で合わせて、前橋育英が先制に成功した。
直後の30分には、10番FW吉良元希のパスから、14番MF北岡勇輝に決定的なシーンを与えてしまったが、1番GK渡部堅蔵の好セーブで失点を回避。すると、35分には7番MF根津元輝からのボールを受けた大竹が豪快なミドルシュートを決めて、2-0で試合を折り返した。
三重 vs 前橋育英(写真=森田将義)
追いかける展開を強いられた三重も、このままでは終われない。「(前半は)子どもたちが力の差を分かっているからこそ、構えてしまった。より正確に守備をしようという所で、一歩二歩遅れてしまっていたので、ハーフタイムにそこで怖がらず前に出て行こうと修正をした」と振り返るのは、徳地俊彦監督だ。だが、「相手は強かったし、差しか感じなかった」とも口にした通り、前橋育英は修正を図った三重の上を更に超えてきた。その理由について、小池はこう話す。「ピッチ内にいる選手同士で、ここが狭いから逆を使おうみたいな細かい所はしっかり話し合えた」。
後半も攻撃の勢いは止まらず、52分には10番MF笠柳翼からのパスを受けた小池が3点目をマーク。56分には素早いパスワークからゴール前に侵入し、最後は密集を上手く抜け出した11番FW渡辺亮平がゴールネットを揺らした。直後の57分には、左サイドから巧みなドリブルで3人をかわした笠柳がフリーでPA内を抜け出すと、最後はGKの隅を突いてゴール。75分には、24番MF高足善のゴールも生まれ、6-0で前橋育英が勝利した。
今年の代は、4年前に初優勝を果たしたチームを見て、前橋育英への入学を決めた世代で“自分たちも”という想いは強い。タイトルに向けて弾みのつく勝利となったが、気を緩める事無く残り4勝を狙いに行く。
(文・写真=森田将義)
▽第100回全国高校サッカー選手権
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