しかし立ち上がりはリベンジを狙う浦和南に押し込まれる。1トップのFW10立沢太郎(3年)やトップ下のMF9安藤祥希(3年)を中心としたダイナミックなパスワークで度々ゴールに迫られ、またDF3山崎大樹(3年)のロングスローやMF8石原圭吾(3年)のプレースキックなどにも悩まされた。

 すると18分、ペナルティエリア内に抜け出した安藤からの横パスを受けた立沢に先制点を決められる。

 それでも狭山ヶ丘が勝負強さを発揮したのは、ここからだ。勢いを増すきっかけが訪れたのは失点から2分後の20分。相手の一瞬の隙を突いて右サイドからの縦パスに抜け出したMF10大本瑛太(3年)がゴール右を射抜き、早々と同点とする。狭山ヶ丘にとってこれが最初の決定機だったが、見事にモノにしてみせた。

 それからも浦和南に攻め込まれる展開が続きながらも、狭山ヶ丘はスピーディなカウンターで応戦。後半には右のMF6安重真人(3年)と左のMF17梅原翔和(2年)の両サイドハーフが切れ味鋭いドリブルからチャンスを演出していった。

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▽第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選