
前橋育英MF13柴野快仁が同点ゴール(写真=矢島公彦)
左サイドに流れた8オノノジュのサイドチェンジを受けた11黒沢は右コーナーフラッグへ向かうと見せかけ、180度急反転で相手を交わすとゴールライン際から右足でマイナス気味にクロスボールを供給。カットイン気味に走り込んだのは本来ボランチの柴野。その頭がゴールラインを破った瞬間、バックスタンド左側からは大歓声が上がった。
1-1のタイスコアで迎えた後半。流通経済大柏は55分に9山野→19粕谷→8亀田の形で中央を破る際どいシュートこそ放ったものの、57分には右サイドに7白井誠也(2年)も投入し多彩さを増した前橋育英の攻撃に対し混乱が生じる時間帯が続く。そして流通経済大柏・榎本雅大監督は大きな決断を下した。
63分に10柚木、11堀川、21宮里に変わり、ロングスローを備える右サイドバック3富樫 龍暉(3年)、フィジカルに長ける左サイドバックの13幸田爽良(3年)、左MFの7和田哲平(3年)を一気に投入。さらに7和田が無念の負傷交代を強いられると、すかさず独特のリズムでドリブルを刻む18安藤晃希(2年)を入れ、サイドを中心とした強度をアップさせる。
よって試合展開は終盤につれ一進一退の展開に。前橋育英・山田耕介監督は84分にFW19大岡航未(2年)をFW8オノノジュに替えるなど交代策で勝負に出るが、直後にFW15佐藤が負傷交代を強いられるなど意図した戦術は果たせず。結局後半は両校スコアレスのまま10分ハーフの延長戦に突入する。
▽第103回全国高校サッカー選手権大会
第103回全国高校サッカー選手権大会