
PK戦へ(写真=矢島公彦)
公式戦では未知の領域となる45分ハーフ後の延長戦。意思と精度が徐々に符合しない局面が増えていく中にあっても、的確なコーチングとポジショニングでカバーしあう両校にあって鋭い刃をかざし続けたのは流通経済大柏の左アタッカー18安藤。ただ、最後の局面では前橋育英のDF20久保をはじめとする選手たちのタックル、身体の入れ替えで先んずることができず。前橋育英も19大岡を頂点に6中村太一(3年)と29牧野奨(2年)をシャドー気味に配し背後のスペースを狙うが、これも流通経済大柏の身体を張ったディフェンスに封じられることに。結局、アディショナルタイム含め120分近くに及んだ死闘の決着は、勝ち越し点が入ることなくPK戦に委ねられることになった。
チームメイトからキャプテンマークを託された前橋育英GK1藤原と、流通経済大柏GK1加藤の守護神2人が堅い握手とハグで健闘を誓いあい始まった第96回大会以来となる決勝戦PK戦でも、先蹴りの流通経済大柏、後蹴りの前橋育英ともに5人目までを成功させるハイレベルなものに。サドンデス方式となった6人目以降も成功が4人続き、8人目は両校ゴールマウスを割れず。
▽第103回全国高校サッカー選手権大会
第103回全国高校サッカー選手権大会