ゴールを喜ぶFC東京U-18イレブン(写真=佐藤亮太)

 FC東京U-18らしくない勝ち方だった。フィジカルを全面に押し出す青森山田を高い個の技術のFC東京U-18がどう打開するか観ていたが、その実はまるで逆。青森山田のお株を奪う戦いで制した。

 試合直前、両監督が強調したのは「球際」だった。

 「球際はしっかりいこう。しっかりぶつけていこう。簡単に倒れるな。球際で五分五分なら流れはくる。」(FC東京U-18奥原監督)

 「球際を厳しく。ハイプレスを落とすことなくかけていこう」(青森山田・黒田監督)

 球際が代名詞の青森山田に五分、いやそれ以上の強さ、執拗さで上回り、流れを掴んだ。特にDF3土肥幹太、DF13東廉太はルーズボールには過敏なまでに反応し、素早く且つ的確に処理。空中戦で無類の強さを見せ、遮断した。

 球際にこだわったのは前期3連敗の反省によるもの。今夏は球際に特化したトレーニングを積んだ。そのなによりの成果。さらに終盤、猛攻にさらされながらも守備の集中力は時間の経過とともに研ぎ澄まされたことは大きい。

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