激闘PK戦制した矢板中央、徳島市立相手に初戦突破!

矢板中央イレブン(写真提供=オフィシャルサポート)

 4年連続11回目の出場・前回大会ベスト4の矢板中央(栃木)と、3年連続18回目の出場・前回大会ベスト8の徳島市立(徳島)による選手権初戦。両校とも堅守を軸に据える今大会隠れた注目カードは「徹底力・継続力」がぶつかり合う激戦となった。

 矢板中央のシステムは「4-4-2」。GKが前回大会の優秀選手である1藤井 陽登(2年)、DFは右から13山越 結平(2年)、4島﨑 勝也(2年)、ゲームキャプテンの3新倉 礼偉(3年)、5小出 勇翔(2年)。中盤はダブルボランチに7大畑 凛生(2年)と26升田 大誠(3年)、右MFに24黒澤 光成(2年)、左MFに6唐橋 玖生(2年)。2トップは前回大会3得点の10多田 圭佑(3年)と11鷹箸 浩輔(3年)。前回大会経験者が4人入った一方で、ケガのため栃木県大会出場なし。プルミエール徳島出身の主将である右SBの2坂本 龍汰(3年)はベンチからのスタートとなった。
 対する徳島市立のシステムは「3-5-2」。GKはスタメン抜擢となった189センチの1岩本 侑真(3年)、3バックは右から3稲川 陽友(1年)、21渡邉 浩章(3年)、22三倉 頼真(3年)。中盤はアンカーにキャプテンの10中田 舜貴(3年)、右に6前川 泰聖、左に9前田 俊(3年)、2シャドーに16川上 楓雅(2年)と24大野 龍功(3年)。2トップは8林 秀太(1年)と11石井 嵩也(3年)である。

 セットプレー、ロングボール、ヘディング、ロングスローに接点の連続……。予想通り激しい試合となった前半は一進一退の展開。矢板中央は20分に唐橋が強烈なミドルシュート。これは徳島市立DF陣に阻まれるも、髙橋 健二監督も飲水タイムで右MFに前回大会経験者の7星 景虎(2年)を投入。島﨑のロングスローを中心にさらなる前線への圧力を強めていった。
 ただし、徳島市立もさるもの。集中した守備でペナルティーエリア内で固い壁を築くと、前川・前田のサイドアタックとロングスローを起点に反撃を図る。そんな試合が動いたのは前半36分のことだった。 
 左CKを得た矢板中央は升田が右足で巻いたボールをゴール中央に供給。そこに走りこんだのは身長185センチ以上の両CBをおとりにした小出であった。ドンピシャのヘディングがゴール右に突き刺さり、前半は1対0・矢板中央リードで折り返す。

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