尚志、決定力不足に泣く 日章学園にPK戦の末に敗れる

逆転勝ちをおさめた徳島市立イレブン(写真=松尾祐希)

 8月16日、福井県で開催されている全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会の3日目が行われた。

 日東シンコースタジアム丸岡人工芝グラウンド南コートで開催された2回戦に優勝候補の尚志が挑んだ。しかし、決定力不足に泣き、日章学園にPK戦で敗れた。

 大会最注目のCBチェイス・アンリ(3年)を擁する尚志は序盤から攻勢を仕掛ける。丁寧なビルドアップで攻撃を組み立て、サイドアタックからチャンスを創出。17分には最終ラインの背後でボールを受けたFW村上力己(3年)がGKと1対1を迎える。しかし、このファーストチャンスはモノにできない。すると、徐々に相手の勢いに押されてしまう。前線に良い形でボールが入らず、中盤でボールを失う場面が散見。日章学園の葭岡遥来(3 年)、木脇蓮苑(3年)の2トップにパスが入るようになり、ショートカウンターから決定機を作られてしまう。それでもなんとか凌ぎ、前半をスコアレスで終えた。

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インターハイ2回戦 日章学園 vs 尚志(写真=松尾祐希)

 後半に入っても、一進一退の攻防が続く。尚志は後半10分にFW小池悠斗(3年)とMF黒瀬舜(3年)を投入し、局面の打開を図るが、思うように攻撃を仕掛けられない。セットプレーに強いチェイス・アンリを生かすべく、CKやFKを獲得しようと試みたが、これも不発。外を切られて中で勝負するシーンが多くなり、高さ勝負に持ち込めなかった。

 すると、23分にCB安江海ラウル(3年)が足の痙攣で交代を余儀なくされる。代わって入ったDF入澤新大(3年)も奮闘していたが、後半終了間際に2枚目の警告で退場処分を受けてしまう。最前線の小池をCBに下げるスクランブル体制をとったが、本職のCBがベンチにいなかった影響でチェイス・アンリをFWに上げるパワープレーを断念。攻撃陣が守備陣の奮闘に応えられず、勝負の行方はPK戦に委ねられた。

 迎えたPK戦。後攻の尚志は2本目のMF新谷一真(3年)が失敗。GK鮎澤太陽(3年)に全てを託したが、5本すべてを決められて敗退が決まった。

 チャンスがなかったわけではない。それだけに決定機を決められなかったことが悔やまれる。試合後、チェイス・アンリも「前半のチャンスでゴールが決まらなかったので、展開が難しくなってしまった。あれが入っていれば…。情けない」と唇を噛んだ。

 この経験は冬の選手権に生かすしかない。仲村浩二監督は言う。

 「日章学園さんも良いサッカーをしていた中で、自分たちは最後のところで割らせず、攻撃でもシュートまでは持っていけた。ゴールをもぎ取る、もぎ取らないは永遠のテーマ。勝つチームは良いFWがいるし、セットプレーからもゴールを奪える。CKも欲しかったけど、なかなか取れなかった。相手のプレーではなく、自分たちがうまくできていなかったと思う。PK負けも自分たちの甘さ。上に行くチームはPKも勝つ。仕方ないけど、もう少しインターハイを戦わせてあげたかった。ただ、ファーストチャンスを決めないと、こうなるのは当たり前」

 サッカーの難しさを痛感させられた今夏のインターハイ。冬の選手権で飛躍を果たすためにも、この敗戦は無駄にできない。

(文・写真=松尾祐希)

▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)