圧倒的な連携と強度で興國を「ウノゼロ」撃破!大阪桐蔭が全国への切符をもぎ取る
興國 vs 大阪桐蔭
6月12日、令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選の準決勝が行われ、興國と大阪桐蔭の試合は、大阪桐蔭が1-0で興國を下した。勝利した大阪桐蔭は決勝に進出し阪南大高と対戦する。
立ち上がり6分、まず最初のチャンスを迎えたのは興國。11番FW永長鷹虎が右サイドから得意のカットイン、左足シュート。しかしこれは大阪桐蔭1番GK藪中優希が少し触りバー直撃。対する大阪桐蔭は10分、21分と右からのクロスに9番FW溝口響がヘディングで合わせるも、興國1番GK岩瀬陽が2本のファインセーブをみせ、ゴールを割らせない。
ブロックを形成する大阪桐蔭に対し、後ろでボールが持てると判断した興國は右サイドバックの8番DF武本射雅をアンカー気味にポジションを変えるなど、ビルドアップに工夫を加える。ゲームが動いたのは31分、右サイドからのスルーパスを受けたのは18番FW高垣佑椰。永野監督が「忍者のよう」と例えたように、一瞬の隙をついて抜け出した高垣は、相手キーパーが飛び出したところをつま先で触り、ゴール。大阪桐蔭が先制に成功し、前半を1-0で折り返す。
後半に入ってからもボールを保持する興國、ブロックを形成する大阪桐蔭、という構図は変わらずゲームは進む。際立ったのは大阪桐蔭の選手の守備レベルの高さ。永野監督が「中垣コーチが、足先だけでいかずに身体を入れるということを日頃から指導してくれている。」と話すように、チーム全体のプレス強度、そして球際の強さは大阪大会でも随一のパフォーマンスをみせ続けた。対する興國は、その後も高い技術を持つ攻撃陣が奮闘するもなかなかシュートまでいけず、試合はそのまま終了。1点を守り切った大阪桐蔭が勝利した。
勝利した大阪桐蔭・永野監督は「うちのチームは1人1人の能力が高いわけじゃないので、チームで守る、チームで突破するということを意識した。練習からどんな小さなことでも伝えることは伝えて、いろんなことを気づかせてあげようと言う気持ちでやってきた結果だと思う。」とコメント。全国大会に向けては「久しぶりに全国出れたので、思い切ってプレーしてほしいし、チームで戦う、ということを全国の場でも体現していきたい。」と意気込みを語った。
(文・写真=髙森詠人)
▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選