PK戦でビッグセーブ連発!GK松岡礼大の活躍で大教大池田が東住吉総合を下し1回戦突破
東住吉総合の攻撃を引っ張ったゲームキャプテン14番FW斎藤康生
9月18日、第100回全国高校サッカー選手権大阪予選の1回戦が行われ、東住吉総合vs大教大池田は1-1のまま前後半70分で決着が付かず、PK戦で1年生GK松岡礼大が4本中3本のシュートを止める活躍をみせ、大教大池田がPK3-1で勝利。1回戦を突破した大教大池田は2回戦で今宮工科と対戦する。
台風14号の影響で、風はないものの水溜りの多いピッチコンディションでのゲームは序盤から東住吉総合が押し気味に試合を進める。東住吉総合は2トップの一角に入った14番FW斎藤康生にボールがよく収まり攻撃の起点になる。23分には斎藤が裏に抜け出しGKを交わしてシュートを放つも、カバーのDFが目に入ったかゴール右に外してしまう。しかしその直後に斎藤のアシストから先制点が生まれる。25分、押し込んだ展開から左CKを獲得すると斎藤の鋭いインスイングのボールにゴール前で20番FW三宅蒼が頭で合わせ右サイドネットにシュートを流し込んだ。前半はこのまま東住吉総合が1-0でリードして終える。
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「前半先制されたので、後半に入って攻撃的な選手を入れました。試合前日に選手とフォーメーションを考えて普段レギュラーで出ているFWの選手を出さずに前半は中盤を固めて、後半消耗してきたタイミングでって考えていた」(石川和宏監督)と1点ビハインドの大教大池田が後半頭から39番FW吉沢朔太郎を投入。すると前半は押されていた大教大池田が攻勢に出る。右サイドからのクロスであわやのシーンを作れば、FW吉沢がミドルを放つなど前半とは明らかに変化が見え始める。
PK戦で勝利し喜ぶ大教大池田イレブン
すると38分、大教大池田はスローインから右サイドを深い位置で崩すとFW吉沢がボックス内にドリブルで侵入。吉沢がマイナスに入れたボールに走り込んできた11番FW芝田佳汰がゴール前で右足を合わせゴールに流し込んだ。追い付かれてしまった東住吉総合も64分、自陣FKからGKのロングフィードが右サイドのFW斎藤の足元に収まると、斎藤のクロスにファーサイドで6番MF奥龍生がヘディングで合わせるも惜しくもシュートは枠外。両チームその後も追加点を決められずに1-1のまま勝負はPK戦へ。
するとここで大教大池田の1年生GK躍動する。GKとしては小柄で背番号7をつける松岡礼大が全てのシュートに反応し4本中3本をシュートストップ。松岡の活躍でPK戦を制した大教大池田が東住吉総合を下し2回戦進出を決めた。
試合後勝利の立役者となった守護神は「グラウンドの状態も悪くて、試合中ぼくがピンチを招くシーンも多かったですし、テストの関係で試合に来れなかった中井君の分も背負ってやっていたら最後全て返せたかなと思います。凄い嬉しかったです」と試合を振り返り、PK戦について話を聞くと「PKは得意ですね。相手の目線から『ドーンって蹴ってくるか』の性格もわかるんで」とコツを教えてくれた。勝利した瞬間は「もう泣きそうでした。インターハイの時も僕が止めて勝った試合があるんですけど、その時はみんなが抱きついてくれなくて『おいー!』って感じだったんですが、今回はみんなが来てくれたので嬉しかったです」と喜んだ松岡は次戦に向けて「今日でチームの雰囲気も流れもめちゃくちゃよくなったと思うので、次もしっかり勝ってこのままJ-GREENまでやりたいです」と意気込みを語ってくれた。
惜しくも1回戦敗退となってしまった東住吉総合。古井成和監督は言い訳にならないと前置きしながら「コロナで活動できない期間があったり、就職する3年生の子らが多くて全体でトレーニングも中々出来なかった」と調整が難しかった中で臨んだ試合だったと明かし、「相手は進学校なので3年生がいないチームなのでそこは勝たないとってところはあったんですけど」と悔しい表情で語ってくれた。それでも「去年のインターハイがなくなったり、活動に制限が沢山あった部分で彼らには苦しい2年間だったと思います。リーグ戦があと1試合残っているんですけど、中にはやめる子もおった中で3年間しっかり頑張ってやって来てくれました」と最後の選手権を終えた3年生を労った。
(文・写真=会田健司)
▽第100回全国高校サッカー選手権大阪予選
第100回全国高校サッカー選手権大阪予選