武蔵を率いる岩永雄太監督(写真=多田哲平)

 開成、麻布と並び名門中高一貫校の「男子御三家」のひとつとして知られる武蔵。進学率は全国トップクラスで、毎年多くの生徒が東大をはじめ超難関大学へと進む。東大合格者数はかつてに比べれば減っているものの、それでも2022年度の現役・既卒での合格者数は全国29位の19人。また京大などの名門医学部などへの進学率も高い。

 そんな有名進学校のサッカー部は、都大会での躍進を目指して日々トレーニングに励んでいる。今年の選手権予選ではBブロックのベスト16に進出。3回戦(ラウンド16)で昨年度全国ベスト4の関東一とPK戦までもつれる激闘を演じたのは記憶に新しい(1-1、PK戦3-5)。

 文武両道を地で行くこの武蔵サッカー部を率いるのが、岩永雄太監督だ。都立駒場高や筑波大でFWとして鳴らし、JFLや関東リーグでも活躍したのちに教員となった指揮官には、元プレーヤーだからこその視点と、自身の経験に基づく独自の哲学がある。

 全4回に分けてお届けするインタビューの第1回では、岩永監督自身のキャリアを振り返る。その道のりは、まさしく“文武両道”である。

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