県立浦和 本田哲也監督(写真=河野正)

 東大に36人、早大が111人で慶大が67人、国公立大医学部21人、私立大医学部23人。昨春、埼玉県立浦和高校の難関大学合格者数である。1895年(明治28年)創立の第一尋常中学校を前身とする同校は、県内屈指の進学校として知られ、各界に著名人を多数輩出している。

 宇宙飛行士の若田光一氏、今上天皇の冠動脈パイパス手術の執刀医である天野篤氏、歌手のタケカワユキヒデ、戦後日本を代表する思想家、評論家の福田恆存らは県立浦和の卒業生だ。

 文武両道を意味する「尚文昌武」という校訓通り、勉強と部活動に全身全霊を傾けるのも伝統だ。サッカー部はかつて全国高校選手権を3度制したこともあり、埼玉の高校界をリードした存在だった。現在指揮を執るOBの本田哲也監督が目指すサッカー部とは、形成したい浦高生像とは。文武に全力を尽くす意義などを伺った。

【次のページ】 県立浦和 本田哲也監督#2「部活動から勉強という流れが生活リズムになっている」【文蹴両道】(2)