渋谷幕張を率いる宗像マルコス望監督(写真=多田哲平)

 2023年の東大合格者数は全国6位の74人。日本屈指の進学校である渋谷幕張高等学校。そのサッカー部は現在、千葉県リーグ2部に所属。過去には、夏のインターハイでは1992年大会と2002年大会の2度、冬の選手権では田中マルクス闘莉王を擁した2000年に全国大会出場を果たしている。

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 文武両道を高いレベルで実現するサッカー部の生徒は何が優れているのか。同部を率いて38年の宗像マルコス望監督に訊いた。

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――人間形成という意味でも、サッカーに取り組む意義は大きいですね。

 間違いないです。うちのサッカー部の子は凄いですよ。以前、私のクラスで長く学校を休んでいる生徒がいたんですけど、その時に真っ先に動いたのがサッカー部の子でした。毎日交代制で迎えに行って、その子を学校に連れてくるんです。本当に偉いです。

――ただ中にはそういう判断ができない生徒もいるのではないですか?

 確かに高校に上がったばかりの1年生は、そういうことを自分で考えられない子も少なくありません。でもサッカー部に入ると、先輩を見て学ぶんです。時間や校則を守る、困っている人がいたら助ける。それが代々受け継がれているのが、このサッカー部なんですよ。だから中学の頃にやんちゃだった子も、私としては大歓迎。

――3年生の冬まで部活を続けるのも、サッカー部の伝統だとおっしゃっていましたね。

 そう。それも歴代の先輩がそうしてきたから当たり前。私から特に何かを言ったわけではないんです。

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