――山中監督がチームづくりにおいて、最も重心を置いているのは何でしょうか?

 『挑戦』というチームのスローガンは、技術的にもっとうまくなり、戦績でも前年のチームを超えて勝利を積み上げよう、という願いが込められています。ベースは毎日の練習にあります。トライしてチーム力を伸ばし、一番いい状態で3年生の終わりを迎えられるよう、指導陣も知恵を絞っています。うちは新型コロナウイルスが流行する前後で、チーム情勢が大きく変わってしまいました。コロナ前は関東高校大会予選の8強もあり、全国高校選手権予選はベスト16が現実的な目標で、8強も狙える力があったのですが、ここ4年間は県大会未勝利。当時とは実力差があり今は我慢の時です。

慶應志木高校 山中智之監督

――1週間の練習のルーティンを教えて下さい。

 試合が土曜にあっても日曜でも月曜日は完全オフで、そのほかは午後3時15分から6時半頃までやりますが、照明の関係もあり時期によってまちまちです。ただ基本的には何曜日に何をするという題目はあまり決めず、負荷をかける内容や試合間近の調整、試合で露呈した次への改善点などを確認します。

――指導陣は川原行人部長との2人体制。対戦校の細かなスカウティングなどは難しそうですね。

 相手がこうだからこう変えようというほど、器用なチームではありません。それより自分たちの強みを発揮することが重要と考えます。

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