―――つまり「試合で決めればいいんだろ」と。そういった選手だったんですね。
負けたときに気が付くもので、試合後、この2人はとても後悔していました。こうした思いをいまの生徒たちにさせたくないですし、指導者としてもそう思いたくありません。実力がすごいあるのに、負けてしまうチームは「なぜ負けたんだろう」とその理由をいまひとつ理解できないと思います。集団行動しているのに誰かが遅刻した。そこが理由だよねと。そのグレーゾーンをなくせば、負けた理由が明確になります。
―――挨拶など、ピッチ外の指導によって何か良い影響はありましたか?
川和高校の先生方がサッカー部を応援してくれるようになりました。応援されないチームは勝てません。さきほどの試合(取材時前)には5人くらい先生方が応援に駆けつけてくれました。絶対に部活動は応援されるチームであるべきです。
保護者の方は一番のサポーターですから、応援してくれるでしょう。次にと考えたとき、身近で面倒を見てくださる先生方。そうしたところから学校が応援してくれるマインド的に自然と川和高校のサッカー部だという自覚、責任、誇りが芽生えてきます。
#2に続く
(文・写真=佐藤亮太)