(写真提供=法政大学)

ーーチームの部員数やカテゴリーなどは現在どのような形になっているのかを教えていただけますでしょうか?

 2020年はマネジャーや学連のスタッフを含めて60名、選手が51人です。AチームとBチーム、2つのカテゴリーになりますね。少数精鋭で関東の大学リーグでも少ない方だと思います。理由としてはスタッフが多くないということもあるんですけど、しっかりと選手の面倒を見たいという思いがありまして。部員数が多いと、どうしても目が行き届かない部分が出てきてしまうと思うので、極力そういったことのないように少ない人数で鍛え上げています。それと、これはもう昔から、法政は少数精鋭でやってきていますので、そういった伝統というのもあると思います。

ーーサッカーを通じての人材育成などについてはどうお考えでしょうか?

 まず第一に「法政」にかかわるすべての人を、サッカーを通して笑顔にするということがメインとしてありまして、私個人としては学生に対するテーマ、ミッションは「社会で活躍する人材を育てる」ということですね。それは一般企業に就職する学生、プロに進む学生、どちらにも言えることです。企業に就職する学生には「しっかりと働き、企業と社会に貢献する人間にならないといけないよ」ということを話しますし、プロになる選手には「入団したことがゴールではなく、プロで活躍する選手にならないといけないよ」という話をします。指導者として、学生には人間的に成長してほしいと思って、日頃から指導しています。

 サッカー選手って、最近ではプレーできる寿命も延びてきているとは思いますが、期間的には限られていますし、セカンドキャリア、例えば選手を引退して指導者への道を考えた時に、やはり優れた人間力が必要になってくるので、そういった面での成長は不可欠だと思っています。企業に就職して働くにしても、ただひたすら自分で頑張るのか、それともリーダーシップを発揮して、周囲の人を巻き込んで大きなパワーを生み出せる人間になれるのかで大きな違いが出てくるので、やはり、いち人間として魅力のある優れた人材になってほしいという思いは強いですね。

 次回は「指導した中で印象に残っている選手」についての話などを紹介する。

(取材=高校サッカードットコム編集部)