新潟医療福祉大学サッカー部・佐熊裕和監督(写真提供=新潟医療福祉大学サッカー部)

 北信越大学サッカーリーグ1部に所属する新潟医療福祉大学サッカー部。2005年創部の新鋭チームながらも近年、Jリーガーを多数輩出するなど北信越地域の強豪としても注目を集めている。チームを率いるのは創部間もない桐光学園を強豪校へと押し上げた実績を誇る佐熊裕和監督。今回はそんな佐熊監督に、指導者を目指したきっかけや、指導者として大切にしていることなどについて話をうかがった。

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ーー佐熊監督がサッカーを始めたきっかけを教えていただけますでしょうか?

 地元にサッカースクールがあったということと家の隣にサッカーをやっていた人がたまたま住んでいたので、その影響もあって始めました。その人は明治大学サッカー部で木村和司さんと同級生でキャプテンをやっていて、新日鐵で監督もされた方でした。

 当時の私はサッカーはあまりやっていなくて、野球の方が好きだったんですけれども、そういった縁があって何回かサッカーのスクールに行っているうちにおもしろくなっていったという感じです。

ーーでは佐熊監督が指導者を目指したきっかけを教えていただけますでしょうか?

 進学した日体大時代に前十字靭帯の断裂とか、半月板を手術して取ったとか大きなケガもあって、大学の4年間はなんとかごまかしながらやっていたんですけれども、卒業後にサッカーを続けることは難しいかなというところがありました。そんな時に、大学の近くで体育の教員を募集していたのが、当時まだできたばかりの桐光学園でした。

 そこでまず監督というよりは体育の教員になって、その後必然的にサッカー部の監督になっていったという形です。当時はまだまだサッカーの実力で言えば底辺の高校で部員も少なかったですね。

 じつは現役の時から自分の中に少しひねくれている部分があって、「こんな練習したらもっと上手くなるのにな」なんて考えながらサッカーをやっていた部分があったので、そういう意味では、そのひねくれていた部分が活きたのかなと思っています。

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