(写真提供=駒澤大学サッカー部)

 1931年に創部された歴史と伝統ある駒澤大学体育会サッカー部。元日本代表の巻誠一郎や、現在は母校である駒澤大学でコーチをしている深井正樹をはじめ、数多くのプロを輩出している名門だ。そんなサッカー部について、現在のカテゴリー、チームに求める選手像などを、秋田浩一監督に取材した。

ーーチームの部員数やカテゴリーなどは現在どのようになっているのでしょうか?

 4年生が抜けて現在は65名くらいです。新たに1年生が入部するので85名前後になるかと思います。通常ですとA、B、Cという3つのカテゴリーなんですけれど、Aチームは関東大学サッカーリーグを主にして、Bチーム、Cチームは東京都社会人リーグとインディペンデンスリーグに参加しています。

ーー監督自身も選手のスカウティングなどはされているのでしょうか? またセレクションの際はどういった点を重要視しますか?

 スカウティングは私自身でも多少やりますが、現在はコーチがしっかりとやってくれています。関係者や現在指導者をやっている教え子などから選手の情報を教えてもらったりしてます。この情報をもとに、コーチたちが試合を観戦しに行き、そこで選手の技術、戦術、身体能力、体力をチエックしています。基本的には「入部した選手を育てる」ことに重きを置いています。

 セレクションはとくにやっていなくて、「いいな」と思った選手は練習に来ていただいてプレーを見させてもらうという形を取っています。技術面では、ボールの持ち出し方やボールを止めたときの身体の向きなどを見ます。日本人の場合、ドリブルから始まることが多いので、ボールを止めたらまずドリブルをする持ち出し方が多くて、どんな時でも同じ持ち方をするということが多いんですけど、海外だとボールの止め方や体の向きなどを細かく教えるんです。相手がここにいるときはどう止めるか、止め方やボールの持ち出し方、ボールの蹴り方、パスの質、パスの貰い方などを細かく教えている。止め方や体の向きパスを右足で蹴るか、左足で蹴るかの止め方や、フリーな時のボールの持ち出し方等しっかりと身につけています。また技術面や戦術面は今申し上げたことも含めて見させていただきます。また、性格や育った環境なども聞いたりしています。

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