選手に指示を送る後藤監督(写真=大阪信愛学院大学)

ーー大学生たちを教えることの楽しさや難しさがあれば、教えてください。

 楽しさはとてもいろいろとありますね。現役時代と同じように、熱量の高い集団の一員として過ごさせてもらえることが、とても楽しいですし、なおかつその集団の一番前を走る「監督」という存在として関わらせてもらっていることに日々ワクワクします。現役時代に遜色なく、熱く楽しく刺激的な生活ができているかなと思います。楽しいとかやりがいがあるなという感覚はとても強く感じますね。難しさは、もっと多いですが、一番はどのようなメニューを組むのが、より効果的なのかという部分ですね。自分もプレーヤーとしてやってはきましたが、監督としてどんなメニューにするべきかという部分は日々学びの連続で、とても難しいなと感じます。今は模索しながら毎日戦っています。

ーープロの世界で学んだチームづくりを、大学サッカーのチーム作りでも活かそうという考えはありますか? プロの世界を見てきた人間だからこそできるチーム作りもあるのかなと思うのですが。

 これは本当に難しいところでもあるんですが、一周まわって「個々でいいのかな」と思うようにはなりましたね。というのも、やはりプロの世界でもチームそれぞれに大事にしているものはあるんですが、輪を大事にしていても勝てないチームもあれば、輪にこだわらなくても結果をだしてしまうチームもあるんですよね。だけど、輪にこだわっていなくても強いチームは、共通して試合になると強い連携を発揮するんです。そういった世界を学んだ身でもあるので、大阪信愛学院大学で、全ての足並みをみんなで揃えようというチームにするつもりはあまりなくて、ひとつの同じ目標に対して重要な場面では視線を合わせられるようなチームを作れたらいいのかなと思っています。

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