プロでの経験を指導者としても活かしている(写真=大阪信愛学院大学)
ーー選手時代には「情熱を持って戦い抜くこと」を貫いてきた後藤監督ですが、監督としてはどのようなことに重きを置いて指導しているのでしょうか?
これは監督になった今も同じで、選手たちにも情熱の重要性を伝えることは強く意識しています。僕が信じているサッカー感みたいなものでもあるんですが、小手先よりも情熱や、気持ちの部分の方が最後には強いと思っています。これは選手たちにもハッキリと伝えていますがスーパーな選手であれば、まずここにはいません。だったらそれを受け入れてもうやるしかないんですよね。そんな時に、自分の限界をつついて、辛くてもさらに一歩を踏み出せるような勇気は、やっぱり情熱からしか生まれないと思います。とはいえ、サッカーを始めたのはみんな「楽しい」という気持ちからなのも間違いないはず。だからこそ、楽しみながら学びや気づきを与えられるような指導というものも強く意識はしています。今、僕たちは大学の4部リーグに属していますが、そんな中でも志高くプロを目指したいという意欲を持っている選手はもちろんいます。そういう選手はしっかりと引っ張り上げてやらなくてはいけませんし、その選手に刺激されて他の選手も押し上げられていく。そうやってグループとしてレベルアップしていくというイメージは常に欠かさずに持っています。
ーー志の高い選手たちを引っ張り上げるためにしている活動などはありますか?
大阪信愛学院大学はFCティアモ枚方と、いろいろな部分でタイアップしながら活動しています。月に1度くらいのペースでFCティアモ枚方の練習にも参加させてもらっていますが、最もプロに近い場所であるJFLで戦っている選手たちと同じ環境で練習できるというのは、とても大きな経験になります。やはりプロを目指したい選手にとっては「現実的にプロを目指せる環境」というのも、大きなポイントになりますし、こういった経験から得られる刺激が、また情熱に火を付ける良い循環を生むので、本当にありがたい環境だなと思います。また、ガンバ大阪アカデミーで育成年代の指導に関わってきた鴨川幸司さんの存在も大きいです。鴨川さんが大阪信愛学院大学サッカー部のコーチとして動いてくださるので、選手たちにとっては、かなり手厚い環境が用意されていると思います。
次回#2では後藤監督の尊敬する指導者、そして大阪信愛学院大学の掲げる指針についての話を紹介します。
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