桐朋で大きな存在感を発揮したのがGK稲垣友斗オリバー。守備範囲の広さが光った(写真=多田哲平)
後半に入ると選手を交代しながらサイドから圧力をかけていく。
追加点が生まれたのは44分。右サイドからパスを受けた陣田が強烈なミドルシュートを突き刺してみせた。
その後、3点目は生まれなかったものの、陣田のスルーパスから途中出場のMF19渡辺弦(3年)が何度も左サイドを鋭く打開するなど、桐朋ゴールを脅かしていった。
一方で守備陣も安定。DF4藤井利之(3年)とDF5瀧川穣(3年)がしっかりと後方に構えて、桐朋のカウンターを封じ、GK1鈴木健太郎(3年)も少ない見せ場できっちりと仕事をこなした。
成立学園を率いる山本健二監督は「相手の守備の枚数が多いなかで、どう攻撃を形作るかがテーマだったのですが、ずっとやってきた敵陣でのボールポゼッションや崩しの部分がなかなかできなかった」と反省を口にしたが、それでもピンチを作らせずそつなく勝ち切った点には、実力の高さを感じさせた。
準々決勝に進出した成立学園は、準決勝進出をかけて都立東久留米総合と対戦する。
かたや敗れた桐朋もカテゴリーが上の相手に対して堂々と戦った。守護神の稲垣は、一時は肩を負傷するアクシデントに見舞われながらも手足のリーチを活かしてファインセーブを連発。DF4神谷遼(3年)とDF20山崎空(3年)は体を張ってシュートブロックに奮闘し、ボランチのMF18関根陸人(3年)は運動量豊富に中盤を奔走した。またFW8亀井竣哉(3年)はリンクマンとして攻撃の起点となり、FW9舩田晃聖(3年)はボールを持てば積極的に仕掛けた。
(文・写真=多田哲平)
▽第101回全国高校サッカー選手権東京予選
第101回全国高校サッカー選手権東京予選