都立石神井 vs 修徳(写真=佐藤亮太)
「采配というより選手の能力のおかげ。(ボールが背後に入ってもプレーを)やり切れてしまう選手がいるからこそできます」と修徳・吉田拓也監督。相手のやり方を分析しプレーの選択肢を伝え、選手自身がジャッジする。この判断がチーム内で共有、統一しているからこその圧勝劇となった。
準々決勝の相手は東海大菅生に対し5-2と圧勝した国士館。その国士館、本田裕一郎テクニカルアドバイザー(以下・本田TA)は吉田監督にとって、流経大柏高校時代の恩師にあたる。
試合後、本田TAを乗せた車が会場を去る際、吉田監督は脱帽し一礼。車が見えなくなるまで見送るなど、いまでもリスペクトの気持ちは強い。その分、師弟対決に懸ける思いは強いはずだ
一方、都立石神井。前半は修徳のロングボールに防空圏を敷き、うまく対応。セカンドボールを拾い、愚直にボールをつなぎ前に運んだものの、肝心な局面でパスが通らなかった。それでもあと一歩まで押し込む時間帯はあったが、前述のようにカウンターを食らうシーンが続いた。後半、時間とともに守備の粘着性が落ちてしまい、終盤は防戦一方に。その中でGK1曽根田奏(3年)の再三のセーブはイレブンを勇気づけた。
結果、内容は都立石神井にとって報われない展開となったが、最後まで走り、声を掛け合い、戦い続けた姿勢は観ているものに十分伝わった。
(文・写真=佐藤亮太)
▽第101回全国高校サッカー選手権東京予選
第101回全国高校サッカー選手権東京予選