現地では、言葉を覚え、映像を使いながらシンプルに伝えることを一番に考え指導に携わりました。実際に通訳は居たのですが、1年経過した頃には、ミーティングも自分でするようになり、案外、単純なことでも伝わるのだなぁと。そのことで、今まで日本では余計なことも多々言っていたんだなぁと気づかされました(笑)。帰国後は、指導言語もよりシンプルになったと思っています。
それから、個人に対してのスペシャルトレーニングをたくさん取り入れ、日本で指導していた時よりも明らかに「個に特化した指導」が増えました。これは、上記でもお話ししましたが、帰国後も継続して導入し取り組んでいることです。
――現在ベガルタ仙台ユースも(新型コロナウィルスの影響を受けて)活動自粛中ですが、選手達の過ごし方や取り組みについてはどの様に指導されていますか?
フィジカルコーチが作成した自宅で出来るトレーニング映像を配信し、各選手に取り組ませたり、Webシステムを使ったミーティングを個人、グループに分け実施しています。選手たちには、このご時世、「自分でデザインできる時間が多い時ほど、人と差をつけるチャンスだよ」と伝えています。自己管理を徹底し、今できること、しなければいけないことをしっかりと熟考し、行動を起こせば、日常を取り戻した時に一気に飛躍できると。物事をポジティブに、前向きに考えて行動しようと伝えています。
(取材=編集部 写真=ベガルタ仙台ユース提供)