国見・木藤健太監督(写真=藤原裕久)

 長崎予選決勝の舞台で創成館を破り、12年ぶり24回目の選手権出場を決めた国見(。チームを率いるのは同校OBで、アビスパ福岡やモンテディオ山形なので活躍した元Jリーガーの木藤健太監督。そんな木藤監督に、選手権長崎予選を制覇して得たものや成長のためにチームに必要なのものについてなど、いろいろと話をうかがった。

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ーー選手権長崎予選に優勝したことで、選手たちに自信も出てきたのではありませんか?

 そうですね。やっぱり選手権県予選を優勝したことで、長崎県代表という気持ちがあるのか、選手も恥ずかしくない試合をしなければという思いを感じているのかなと。その辺を感じながらゲームをやることで、今後の選手権、そこへの競争はもう始まっている感じがありました。けが人も出ているんですけど、代わりに出場した選手が良い仕事をしてくれましたし。

ーー選手権出場を決めたことで一段階成長したわけですね?

 選手権県予選頃の練習はすごく動きが硬かったんですよ。雰囲気がちょっと張り詰めた感があるというか(笑)。そういうのを乗り越えて勝てたことによって自信が出てきたみたいで、コーチとも練習を見ながら「(選手の動きや判断が)早くなったよね。自信をもっているよね」と話をしていますし、そういうところが練習の中でも見えてきたので、ここからもっと良くなるんじゃないかとは思います。

ーー選手権長崎予選を優勝した時に、そういう成長があるだろうとは予測していましたか?

 そうですね、僕らが(国見高校で)現役だったときも選手権で成長して変わっていくということがあったので、今回のハードルを一つ超えられれば、プラスの効果はあると思っていました。まだまだというレベルではありますが、ここまで効果があるというのは驚きですね(笑)。

ーー選手権本大会に向けてどんなふうに準備を進めていますか?予選が終わった段階でチーム内競争を一旦フラットな状態に戻すやり方や、今回の結果を積み重ねていくといったやり方がありますが

 そこは今までの積み重ねがベースですよね。選手権県大会を戦った主力から大幅に変わることは基本的にないと思います。でも、全国での戦いを踏まえると県内での戦い方とは変えるべき部分が出てくると思うんです。全国にはわれわれより力を持っているチームがたくさんいる。そういった相手に対して、柔軟に対応してゲームコントロールをしたり、得点できるようチャンスを増やしたりすることはやっていかなければなりません。守備の方でもいろんなことに対応できる柔軟性が大事になると思います。

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