堀越 佐藤実監督

 第99回大会、第100回大会と選手権2年連続出場、第99回大会では8強に進出した東京の名門・堀越。チームを率いるのは同校OBでもある佐藤実(まこと)監督。この堀越の大きな特徴の一つが、「ボトムアップ理論」を導入していること。これは監督をはじめ指導者主導の「トップダウン」とは逆で、選手たち自身が主体となってチームを動かし、作り上げていくもの。このボトムアップ理論に試行錯誤を重ねていくことで、全国大会出場などチームに結果が伴いはじめる。今回は、強豪校へと上り詰めた堀越の佐藤監督に取材を敢行。関東大会東京都予選を前にチームの状況や今シーズンの目標など話をうかがった。

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ーー関東大会東京都予選の初戦が間もなくですがチームの状況はいかがでしょうか?

 まだ何もしていないという状況で(笑)。コロナのこともあり、なかなか大会ができない中、まん延防止等重点措置も解除になりようやく皆さんが大会を「やりましょう」という形で開催していただいていることに、まず感謝をしたいですし、練習が止まっている時期もあったのですが、これでようやくスタートができるのかなという気がしています。

ーー現時点で大きなケガ人などはなくという感じでしょうか?

 いることはいるんですけれども、これはシーズン中であれば必ず起きることなので、1人2人抜ける、逆に戻ってくるというところでいうと、常に想定しているので、それほど大きな影響はないかなと思っています。これを「影響」と感じてしまうとチームがナーバスになってしまうので。

ーー1回戦で大東大一に勝利した国士舘が初戦の相手となりましたが?

 どんなチームが相手でも僕らの準備がすべてだと思っています。もちろん国士舘さんがいいチームだということはわかっていますが、どの試合に向けても優劣付けず、僕らの持っている力をしっかり出したいなと思っています。

ーー昨シーズンからのレギュラーも何人か残っていますが、彼らに期待することはどういったことでしょうか?

 第100回大会の選手権に出場させていただいたのですが、全国大会のレベルを肌で感じているのはピッチに立った人間しか感じ得ていないので、そこは何人かいる昨シーズンからのレギュラーが、他の選手たちにちゃんと伝えなければならない義務があると思っています。いろいろな人たちの努力があったおかげでそういう場に立たせてもらっているので、期待しているというよりも当然チームに還元していかなければいけないと感じています。

ーー昨シーズンはT1リーグも中盤以降は厳しいゲームが多くなってしまったり、インハイ予選でもあと数秒というところで追い付かれインハイ出場を逃してしまうなどありましたが、今年に活かされているものなどはありますでしょうか?

 Tリーグで終盤失速してしまったのも、総体での負けも、それはもう実力だと思います。そこで取り切れないというのは実力が無いからですし。逆にそこを取り切れたのが選手権だと思いますし。勝つことも負けることも、すべてが僕らにとって成長、受け入れていかなければいけないものなので、大事なことはその過程をどう充実させていくか。勝ちにも負けにも何かしら原因があるので、その原因をしっかり探りながら今年もチームをいい方向に持って行けたらなと思います。

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