新キャプテンのGK永田健人選手(写真=藤原裕久)

 創設期のV・ファーレン長崎でプレーし、2010年を最後に現役を引退した久留貴昭監督が就任した当時、創成館高校は県内でも初戦敗退が当たり前という状況だった。それから10年、試行錯誤を繰り返して、素人だらけだったサッカー部は県屈指の強豪へ成長し、2020年の全国高校サッカー選手権へ初出場を達成した。後編では新チームについて久留監督に話を聞いた。

ーー新チームの本格的始動はいつくらいから始めたんですか。

 選手権が終わってから部員には自宅待機を3日間させて、そこからと思っていたんですけど、ちょうどそのときに数年ぶりの大雪が降って、3日間くらい練習ができなかったので、ちゃんと練習できるようになったのは1月10日前後くらいでしたね。新人戦の1週間くらい前でした。

ーー新人戦まで1週間しかない中で、どういった始動をやったんですか。

 この1週間でこれだけはやらなければいけないよという部分だけ指導して、あとは、いつもやっていることと同じリズムというのは心がけました。結局、子どもたちが率先してやれるかだと思うんでですね。

ーー新チームのキャプテンはGKの永田健人選手ということですが。

 新人戦の始まる前日くらいに決めました。お前らで選べって言ったら、3年生が5人くらいリーダー候補をあげてきて、あとは先生が選んだ方が良いと言われたんでですね。永田は、選手権で優勝した山梨学園のGK(熊倉匠)を目の前で見ていて、自分の力不足がかなり身に染みたようですし、その辺も考慮しました。

【次のページ】 準備期間がない中で県の新人戦では準優勝し、九州新人戦の出場権を獲得