12年ぶり24回目の選手権出場を決めた国見の選手たち(写真=藤原裕久)
ーー選手権県予選の戦いぶりを見ていると、夏頃にはなかった手堅さが身に付いて、守るべきときはしっかり守れるチームになったような感じがありますが?
このチームは、ゲームコントロールの部分に課題があって、得点した後に取り返されるとか、自分たちの流れのときに得点が取れずに失点して崩れてしまうことが多かったんですよね。高総体県予選の決勝戦で長崎総科大附に負けたときもそうで、良い流れで前半を折り返したのに、後半に一発を食らって負けてしまった。そこからちょっと変わってきた感じがありますね。ゲームを支配しているのに負ける…、もうそういう経験は嫌だと。そこから飛び道具的なものであっても、セットプレー含めてやっていかなければとなりました。キッカーの北村一真の蹴るボールの質が良くなったのも大きかったと思います。そういう意味では県の高総体決勝戦で負けたのは意味があったのかなと思います。
ーー選手権県予選終了後も来季のプリンスリーグ九州参入を懸けた県リーグの試合がありました(結果は準優勝)。選手権予選の優勝達成から選手たちのメンタルはうまく切り替わっていましたか?
優勝の余韻を長く引きずるような感じがあるかもしれないと心配はしていましたね。もしもそれがあるようなら、僕の方からちょっと厳しく言わなければならないと思っていました。でも、選手たちが今、優先すべきことの重要性をわかっていたようで、そういう切り替えはかなりできていると感じました。だから、こちらから特別に何か言うことはなかったですね。
次回#2では「チームの成長のために必要なもの」などについての話を紹介する。
(文・写真=藤原裕久)