ミーティング中の風景(写真=藤原裕久)
ーーそういう成長のためにチームに必要なのものは何だと考えていますか?
そこでは自分たちにより自信を持てているかが大事になると思いますし、ちょうど今は少し自信を持ち始めて、周囲や試合の流れを見ることが前よりはできるようになってきました。周囲が見えていれば、相手に押し込まれる展開になっても慌てずに対応できますから。
ーー選手権県大会後の公式戦で1年生が先発入りをしていました。小嶺先生(故・小嶺忠敏 元国見高校監督)が監督をされていたときの国見は、期待する1年生を必ず選手権のメンバーに登録していましたが、そういったことは考えたりしていますか?
そういうのは特別には考えていないですね。練習で良い動きをしていたので起用したという感じで、1年生だからというわけではないです。あくまでも戦力として起用してます。もちろん経験を積ませたいというのはありますが、実力がないと起用できないですね。
ーー木藤監督自身が国見高校でサッカーをやっていた当時の国見は選手権で優勝を目指すのが当たり前の時代でした。今回は12年ぶりで、事実上初出場と言って良いような状態です。そのあたりはどう考えていますか?
12年ぶりですからね、前回出場したとき今の1年生は4歳とかですから(笑)。僕が高校のときは県大会で負けることは考えたこともなかったですし、勝つことが当たり前で、県大会に優勝しても当たり前という感覚でした。それが指導者になって県で勝つことの難しさをすごく感じましたよね。今回ようやく12年ぶりに全国へ出場できたんですけど、本当に初出場に近い感覚ですよね。僕も指導者としては初めての全国ですからね。国見初出場という感覚ですよ(笑)。
ーー選手で出場するのと、指導者として出場するのでは感覚も大きく違いそうですね
僕自身は、高校のときに全国大会を経験していますけど、指導者になるとマネジメントが全然変わりますからね。この全国に出る感覚というのをどう当たり前にしていくべきかと考えます。小嶺先生は、全国に出るのが当たり前だという伝統を作ってこられた。新たにそういうものを作るためには、今回の全国というのは今の新生国見にとって、本当に大きなチャレンジです。そのあたりの重要性を考えると、今は喜んでいる場合じゃないぞというのをすごく感じますね。
次回#3では選手権での戦いについての話を紹介する。
(文・写真=藤原裕久)