堀越の佐藤実監督

――今、チームとして取り組むべきこと。

 生徒の住んでる環境も様々なので、ここも主体的にスタッフ、選手で色々アイディアを出し合いながら取り組んでいます。
 今までやってきたことをベースに、うちなりのプレーモデルを徐々にですが作り始めました。まだ道半ばですが、堀越のチームフィロソフィーや歴史、多くの方々の関わり、環境などサッカー以外のものと実際プレーしていく中での基準やアイディアを分かり易く合わせていけるようにしています。 高校サッカーの2年半でどこまで落とせるかわかりませんが、新しいことに常にチャレンジできる環境を作って行きたいです。

 そしてこの中断期間は、高校サッカーの枠を越えて、社会においてスポーツの存在価値を改めて皆が考える良い機会になっていると感じてます。
 今まで自分たちの周りにあたりまえにあった環境が如何に恵まれていたのかと、感謝の気持ちを持つと同時に、今後、自分たち指導者が今の生徒に何を伝えていくのか、非常に大切であると考えています。
 プロに何人出したとか、全国に出る、結果を出すといったような事は勿論大切ですが、それ以上に日々の活動のなかで、今の取り組みがどう社会に繋がり、今後どう活かされていくのかを、しっかりと伝えて行くことが一番の仕事だと思ってやっています。

 サッカーの指導者なので、サッカーやスポーツの持つ魅力やサッカーの中身を、常に学び理解していくのは当然です。今そのような人材育成をできるのはスポーツが一番適しているように感じますので、微力ながら社会に貢献できる組織や個人になれるように努力していきます。

――チームとしてのビジョンと共に、"今"をしっかり捉えて目標へ向かって突き進む。そんなリーダー率いる堀越の東京制覇の宿題が片付く日もすぐそこかも知れない。

(取材=編集部)