東海大相模
ただ、自分が東海大相模に来てからはいろんなことがありましたね。2011年当時は桐蔭学園や桐光学園、麻布大淵野辺(現麻布大附)や日大藤沢などの強豪ががひしめいていた中で、桐蔭学園などはつなぐサッカーを普段はしてくる。ただ、選手権の予選になるとそんなチームも蹴ってくるんです。首が痛くなるくらい(笑)ボールが宙を舞っている。「なんでいつもはつないでくるのに、こんなに変わってしまうんだろう」というのが第一印象でした。最近は大きく「つなぐサッカー」に変わってきていますけどね。
いい選手に来てもらうのも最初は大変でした。神奈川県には街クラブにも優秀な選手がいてレベルが高い。福岡から来た僕はびっくりしたんですが、そのほとんどが神奈川県外に行っていたとか。声をかけさせてもらっても「東海大相模ですか?野球と柔道は知ってますけど」だとか(苦笑)。
ですので、最初は現役選手に出身クラブや中学校の部活に参加してもらって、ウチの部活を紹介してもらうことからはじめました。そうすると選手も徐々に集まりだして、2013年に人工芝のグラウンドができてさらにいい選手が来るようになったんです。だから東海大相模にはサッカー部の寮はありません。神奈川県で魅力あるサッカーをすれば県外流出はないと思っていますから。
その積み重ねがあって、2016年に東海大相模ははじめて選手権で神奈川県二次予選を突破できた。ますます「勝負がかかった試合でも絶対に蹴らずにいこう」となりました。だから中盤の選手を多くしたり、今J1の横浜・F・マリノスがやっているサイドバックを中に入れるビルドアップなども、ウチはこだわりを持ってやっています。
でも、他の部活の先生とかとも仲はいいんですよ。特に野球部の門馬 敬治監督はよくサッカー部の練習を見に来ます。僕がそこで「何やっているんですか?」と聞くと「いや、僕も勉強しないと」と返してくる。いろいろな話もしているリスペクトする人物です。