丸岡イレブン(写真=森田将義)
ーー昨年はプリンス北信越3位、インターハイベスト16進出を果たしました。
高校の3年間だけで全国で戦える選手に引き上げるのはなかなか難しく、入学するまでの育成が重要です。特に丸岡は地元の子どもが多いチームなので、周囲のサポートがあっての結果だと考えています。今まで北信越で勝てない時期が続きましたが、近年は地域の少年サッカーから積み上げてくださった活動のおかげで、丸岡高校の結果に繋がっています。我々も活動をサポートできればと、3年前から週に1度、地元の中学生チームと練習試合をしています。丸岡スポーツランドで一緒になることも多くスタッフ同士で意見交換したり、高校の練習を手伝ってくれたり、関係性を密にしています。そうした取り組みを続けるうちにプリンスリーグを観に来てくれる人が増えました。
ーー元々、丸岡町はサッカーの街で、丸岡高に対する注目度も高いです。
郊外の活動や通学する際の街で選手が地元の皆さんに話しかけてもらう機会が多いのは有難いです。地元の方々との接し方や日常生活のマナーなどはピッチ内でのプレーにも繋がるので、選手にはサッカーだけやっていれば良いとの考えではいけないと伝えています。試合と一緒で、ピッチ外でも当たり前のことは当たり前にやる。当たり前のことを馬鹿にしないで、ちゃんとやる。サッカーと日常生活は繋がっているので、学校生活からうるさい位声を掛けています。授業態度が良くなれば、自然とサッカーも良くなる子が多いのは、密接にリンクしているからではないでしょうか。
ーー求める選手像を教えてください。
ボールがきっちり扱えて、判断できる選手だったり、大きくて速い選手だったり、理想を言えばキリがありません。全てを兼ね備えた選手が良いなとは思いますが、地元選手が中心になる公立高校には毎年理想的な選手は来てくれないのです。そうして考えると苦手な部分は多くても、誰にも武器を持った選手に来て欲しいですね。最近は地元の子どもから、武器を持った子が増えてきました。我々は全国の強豪とは違い、選手の数が限られているため、試合でのプレーが悪ければ別の選手を起用することはできません。今年のDF河上英端のようにDFだった選手を前線に上げたり、色んなポジションを経験させて、どうすれば武器を最大限に発揮できるか試しています。