8月に人工芝を新調した岡山学芸館のグラウンド(写真=森田将義)
ーー8月に人工芝を新調するなど技術を伸ばす環境も整っています。
この人工芝で毎日、判断する練習ができているのは選手の成長にとって大きいです。これまでの人工芝は8年が経過し、摩耗して地面が硬くなっていました。怪我する選手が増えていたため、学校にお願いして、新しくしてもらいました。グラウンドの目の前に奇麗な寮もあり、練習が終わってすぐに食事が摂れます。大学の先生にも「Jリーグ並みの施設だな」と言って貰える環境は本当に有難いです。練習参加してくださる中学生や保護者さんもビックリされますし、本当に恵まれた環境です。施設に魅力を感じる選手からの問い合わせが増えたのに伴い、少しずつ選手の質も上がっています。上のレベルでプレーしたい、サッカーで大学に進学したいという選手も増えてきました。
ーーそうした学校の後押しもあり、近年はチームとしての結果も出ています。
2年連続3回選手権に出させてもらい、全国で戦うために必要なレベルを何となくではありますが、感じることができました。今までは全国に出るのが目標でしたが、今は全国に出て勝ちたいという目標に変わりました。まずは全国ベスト8というのが目標になり、僕たちスタッフの意識も変わりました。全国で常に結果を残すチームはプレーの質とメンタリティーが違い、『俺らは絶対に負けられないんだ』という意識を強く感じます。選手権に出てから色んなチームから練習試合のオファーを貰い、うちに来てもらう機会が増えましたが、メンタリティーを変えるためできるだけ外に出て強いチームと対戦するようにしています。ピッチ内での差を味わせるだけでなく、ウォーミングアップから相手チームの立ち振る舞いを直に見させるのが狙いです。そうした取り組みによって、「うちレベルのレギュラーで満足していたらいけない」と気付いて、自主練をする選手も増えているのは嬉しいです。