(写真=四日市中央工サッカー部提供)

 ウチは過去にJリーガー51人・日本代表15人・W杯出場選手2人を輩出してきましたが、その理由はそこにあると思っています。強制せず、形がない。だから僕は新入生へのオリエンテーションでもこう説明しています。「四中工のサッカーはオーソドックスで、王様のいない攻守が一体。自分の特長を最大限に活かす。組織的に闘う。負けに言い訳をしない」

 この4項目をあげた上で「蹴れと言われて蹴る。つなげと言われてつなぐのではなく、相手を見て自分たちで判断する。相手よりたくさん点を取る。身体を張って守る。その上で攻守一体なんだ。自分の特長を出してチームを勝たせるんだ。でも、守備になった時は組織的に3ラインで守る。そして四中工でも三重県大会で負ける時もある。その時に周囲に言い訳をせずグッドルーザーとして振る舞おう。これが四中工のサッカーです」ということを示します。城先生、樋口先生、私になっても変わらないのがその4項目です。

 昨年、選手権でベスト8に入ったチームもそうやって作ってきました。

後編では昨年度のチームについてと、これからの「四中工サッカー」について語って頂きます。お楽しみに!

(文=寺下友徳)