あの物語にJのユースが勝つっていうのは凄く難しい。同じようなことをやっても勝てないんで、また違う方法や考え方で、ユースのレベルの高さだったりをコンテンツとして魅力を高めていかないと。今は高体連が上で、それをユースが追い越して、また高体連が追い越す、そしてまたユースがってなっていかないと日本のサッカーが良くなっていかないのかなと。そこの部分で何か盛り上げられないかなと。ユースの色を付けていって地域性のライバル関係とか。

 例えばレアルとバルサって、ジュニアからバチバチで。だから大阪と東京がバチバチな構図とか。ユースでもそういう環境がもっとあってもいいのかなと。ユースでもダービーとか、コンテンツとして盛り上げていく方法があるんじゃないかと。本当に選手の質は高いんで。

 ユースを経てトップを目指す指導者がいる一方、ユースで指導者人生を終わらせるくらいそこにこだわる指導者がもっと出てきてもいいんじゃないかなと。そういう人もいてると思うので、もっとそういう人にフォーカスが当たってもいいんじゃないかなと思います。

 そういうところが高校サッカーに比べると圧倒的に少ない。もちろんJのコンプライアンスの問題で取材に手間がかかるとかもあるとは思うんですが、でもだからといって諦めとったら進歩もないんで。そういうのも盛り上げられたらなと、勝手に奈良の田舎で思っています(笑)。

#3に続く

(文=会田健司)