記念すべきTokyo Unity League初年度を制したのは実践学園

 東京のサッカーシーンを活性化させて、東京の代表校が全国で活躍するための土台を作ることを目的として2021シーズンにスタートした「Tokyo Unity League」。選手たちはT1リーグを中心とする東京の強豪校の1年生で、試合経験を積ませ真剣勝負の場を設けることで、個々の成長やチームを活性化させ、大きな大会で優れた成績をおさめるということが1つの狙いでもある。今回はそんなTokyo Unity League事務局のスタッフに取材を敢行し、リーグをスタートさせた経緯や東京勢がなかなか全国ベスト4に進めない理由などをうかがった。

 まずこのTokyo Unity Leagueを立ち上げたそもそもの経緯については「100回大会の選手権では関東一が4強入りを果たしましたが、近年は東京のチームがなかなか全国大会でベスト4まで進めていないという現状がありました。それを改善するために東京のサッカーシーンを活性化させて、東京の代表校が全国で活躍するための土台を作ることを目的としてスタートさせたのが『Tokyo Unity League』です。それと、たとえばクラウドファウンディングなどにしても、地方のチームの方が率先してそういう取り組みをしていたり、その他でもユニフォームにスポンサー名を入れたりなど、そういうことを地方のチームの方が先にやり始めている部分があると思うんです。個人的にはトレンドなどは一般的に、まずは東京から流行り始めて地方に広まっていくというのが通常なのかなと思っているのですが、最近は地方から東京が刺激を受けてやり始めるという感じがあるので、そこを変えたいなと。東京から何かを発信し、そして東京のチームが全国で活躍できるようにつながっていけばいいなという思いからスタートさせたんです」とコメント。

 T1リーグ所属チームも多く、じっくり時間をかけてスタートさせたかと思いきや、「そんなに時間はかかりませんでした。各チームに話を振ったのは数ヶ月くらい前からだと思います。どのチームも2つ返事で“ぜひやりましょう”という感じで」と話し、「スタートから多くのチームが興味を示してくれました。2021シーズンに参加できなかったチームに関しても、『1年生の人数が少ない』という物理的な理由がほとんどでした」と続けた。

 東京勢がなかなか全国ベスト4に進めなかった理由はどの辺りにあると考えているかを問うと「もちろんいろいろな理由があると思うんですけど、1つとしては、東京のジュニアユースの選手が地方のチームに流れてしまっているということがあるのかなと考えています。東京の高校やユースチームよりも他県のチームの方に魅力を感じる選手が多いというか。たとえば施設面に関していうと、グラウンドが東京では1面すらなく、地方では2面、3面取れたり…。そういった面で、東京のチームにもっと魅力を感じてもらえるような努力をしていこうというか。そのために東京のチームが団結してやっていこうということです」と語った。

 なおTokyo Unity Leagueの公式HPはこちらとなっている。

 今後Tokyo Unity Leagueを経験した選手たちが、インターハイや選手権、プリンスやプレミアリーグなど大きな舞台で活躍してくれることが楽しみだ。