ーープロを志望する中で、どういったことを練習したのか、どういう部分を積み上げていったのでしょうか?

 まず自分の中で1つ大きなターニングポイントとなったのは浪人したことなんです。中学の時はイタリアW杯の録画した映像をずっと見てましたし、それを見て近所の公園で1人でずっと練習をしていました。高校の時は仲間とサッカーをしている時間が楽しくて、終わった後の時間も楽しくて。

 浪人をして、自分がどれだけサッカーが好きだったかを痛感しましたし、仲間とサッカーができないこと、喪失感をすごく感じたんです。で大学に入った時には「もう一度サッカーができる」という喜びを感じましたし、国士舘大学という強豪に入ったことで「ここで試合に出られれば、もしかしたら何かがつながるかもしれない」と思うようになったんです。

水戸ホーリーホック取締役GM 西村卓朗氏

 大学に入る時に自分自身誓ったのは「後悔だけはしないように」ということ。「やれることは全部やろう」というマインドセットで大学に入ったのが良かったんだと思います。練習もとことんやりましたし、練習をやりすぎるとケガもするので、そのケアもやりました。食事はどうしようとか、そういうことを工夫して自分自身で考える。「PDCA」のようなことを自然とやっていましたね。

 やっぱりそれは一時期大切なものを失ったという経験が自分にあって、4年後ダメだったとしても納得できるくらいにやろうということを誓って大学に入ったので。結果として大学4年間の取り組みというのは濃いものになりましたね。

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プロフィール

西村卓朗にしむらたくろう

生年月日:1977年8月15日生まれ
出身地:東京都新宿区出身

                                                【選手歴】
浦和レッドダイヤモンズ→大宮アルディージャ→Portland Timbers(アメリカ2部)→Crystal Palace Baltimore(アメリカ2部)→湘南ベルマーレフットサル(Fリーグ)→コンサドーレ札幌
計150試合2得点J1昇格2度

    

【指導歴】
浦和レッズハートフルクラブ(普及部コーチ)→VONDS市原(監督兼GM)→水戸ホーリーホック(強化部長)→水戸ホーリーホック(GM)→水戸ホーリーホック(取締役GM)
A級ライセンス保持