じゃあどこで世界を感じると良いかというと、「ゴーグローバル(Go Global)」と「ゴーイースト(Go East)」と言う考え方があります。「ゴーグローバル」は日本人には少し心理的なハードルが高いと思いますが、世界経済の中心であるアメリカなど欧米ふくめた世界に出ることを指します。「ゴーイースト」は経済が急成長しているアジア地域にいくことを指しています。そして僕は、「ゴーイースト」を学生にはオススメしたい。なぜかと言うと、アジアは人口は世界の半分以上、GDPも世界の半分以上。日本人は英語ペラペラって言葉があるくらい、白人のネイティブイングリッシュに抵抗感を感じることが多いですが、いろいろな英語アクセントが存在して人種的にも近いアジアであればその抵抗感を感じることもあまりありません。

高校生は受験勉強もしないといけませんが、英語は受験にも役立って、将来にも役に立つ、だからこそ「英語を必死になって勉強」してほしい。日本の受験制度は、早稲田も慶応も東大もその日の試験さえできれば入学できます。

例えば、私が受験した時の慶応は、文系の場合、英語、社会(もしくは数学)、小論文の3科目で400点満点。そのうち200点は英語で、当時は7割くらい取れば入学できると言われていて、280点取れば合格できる。これがどう言うことを意味するかと言うと、英語200点満点取れれば、社会と小論文は40点ずつでも合格できる可能性が格段に上がると言うことです。僕はまさにそうして慶応に合格したのですが、とにかく英語を必死にやり、そしてその勉強が僕の英語のベースになりました。受験英語は役に立たないとよく言われますが、なんだかんだ使えますよ。英語をやることは受験的なメリットもあれば、将来グローバルで働くと考えることにも役立つ素晴らしいものですよ。

あとは学生にはぜひ実際に海外に足を運んで、現地の刺激を存分に受けてほしい。「グローバル」や「アジア」を、肌で感じて欲しい。サッカーだってクリスティアーノ・ロナウドの蹴り方をどれだけ説明できても、やっぱり実際に蹴れるようにはなりませんよね。それよりも何度も何度も実際にボールを蹴って感覚を掴む。そういった経験や実際に行ったからこそわかる刺激こそが何より重要です。

Go Global! Go East!

(取材=編集部 写真=岡部恭英氏提供)

岡部恭英氏Twitter:https://twitter.com/yasuokabe
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