栃木シティFCの練習場も実習で使用する(写真=多田哲平)

――活動スケジュールは?

武藤 午前中は基本的に座学です。英語やパソコンスキルやビジネスマネーなどいわゆる一般教養をきちんと身につけつつ、専門性の高いJFAのC級コーチライセンスなどの資格を取得できるようにしていきます。そして午後がトレーニング。もちろんトレーニングは実技としての授業の一環となります。その他、フィジカル面や栄養面、プロ選手としての心構えを、JFA公認ライセンスを保持した指導者の下で学んでいただきます。

――一般教養を学べるのは、プレーヤーとしての道がなんらかの問題で閉ざされてしまう最悪のケースが起きてしまったとしても心配はありませんね。

武藤 そうですね。社会に出た時に困らないように、最低限のスキルは全学科共通で学べます。特に英語のコミュニケーションスキルについては、海外も視野に入れてもらいたいということで、全学科で取り組んでいきます。

――では2つ目のフットボールビジネス学科は。

武藤 一般教養をきちんと身につけてもらうことはプロフットボール学科と同様ですが、試合運営や集客戦略、イベント企画、広報、スクール運営など幅広い業務を学べる学科になります。1年次は栃木シティやしながわシティでの実習を、2年次は他クラブへのインターンシップを積極的に行い、普通ではできない体験を2年間通して経験してもらいます。もちろんJクラブで学んでみたいとの声があれば、その希望にできるだけ応えられるようにしていくつもりです。少数精鋭でやりますので、一人ひとりに向き合って、希望に沿った実習のチャンスを提供していきたいと考えています。

――学校としては、他のクラブとのコネクション作りが大事になってきますね。

武藤 間違いないです。サッカー界は人と人との繋がりが非常に大切です。私もアルビレックス新潟でJリーグの運営や事業面、東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会でさまざまな経験をさせてもらってきましたが、我々栃木シティには、私だけでなく、いろんなJリーグクラブなどを経験したスタッフがいます。そういう人脈を大事にしながら、そして関東という立地を生かしながら、コネクションを広げていきたいなと思います。

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