現役高校生レフェリー千里高校 木下心(2年)
ーー審判をやる上での自分のこだわりはありますか?
僕はやっぱり"目立つべきは選手"だと思っているので、その上でサッカーの楽しさだったり美しさを見せられるような試合に出来たらと思っています。そういう意味では試合の空気感も大事だと思うので、試合をやっている選手や観ている方が"笛がうるさいな"と感じないように意識しています。
ーー同年代の選手よりも色々な試合を体験できていると思うんですが、選手の時とサッカーに対して感じ方や見方が変わったことはありますか?
選手でやっていた時は、自分がどうプレーをするかという事しか考えていなかったんですが、今は協会として動くことで、"1試合の為に裏側で朝からどれだけの準備をしているか”ということも知りましたし、選手は"感謝しないといけない"と言われますが、僕ら審判もピッチを整備してもらった上でそこで笛を吹かせてもらっているので、大前提にあるのは裏側のスタッフの方への感謝ですね。その上で僕らは良い試合を作れるし、選手はプレー出来ると思うので、試合の裏側に触れることでサッカーの見方も変わったと思います。
ーー主審の立場から高校の元チームメイトたちに伝えたことはありますか?
"文句ではなく意見を言う"という事を伝えました。やっぱりカードを出したくて出している審判はいないですし、そういうところは尊重して欲しいと思います。それでも"こうじゃないの?"っていうのが起こるのがサッカーですし、そこでもコミュニケーションが大事だと思うので、対等に接するのが大事だと伝えています。
ーー最後に目標や夢を教えてもらえますか?
僕はこの先、美しいサッカーを追求したいです。まずはコツコツ頑張って、級も上げて出来る試合も増やして結果も残した上で、将来は高校選手権、J1やW杯という大きい舞台に立ちたいと思っています。
(文・写真=会田健司)