先日のトライアウトではアメリカ留学を希望する選手が多数参加
ある監督に言われたことで印象に残っているのは「ブラジル人と日本人のどっちを採用するか迷っていたんだよ。俺がプロチームの監督なら間違いなくブラジル人を採用していたけど、でも俺が今いるのは学校の部活動。人間性や教育的な面などを考えて日本人を採用したよ」という言葉ですね。
アメリカの大学って、リーグが規定する評定平均をキープしていないと部活動が禁止されてしまうんです。どんなにサッカーが上手くても、しっかり勉強しない人間は、部としてはNGなんです。そういう面でも評価されたことはうれしかったですね。
それと、じつは「留学生を送ってくれ」と言われたのが、送り先のチームだけでなく対戦相手からだったこともありました。今まで対戦して負けたことがなかったチームに、「日本人留学生が入ってきてからやたらと強くなって、俺たち勝てなくなっちゃったよ。だからウチにも紹介してほしい」って。
そういうのがどんどん増えていって、僕たちが想像していたよりも早いスピードで需要が増えていますし、日本人に対する評価が上がってきています。もちろん留学生たちも「生活が楽しい」と言ってくれていて。僕らは彼らのサポートをしっかりしなければいけないですし、人員も増やして教育していくようにもなりました。
おかげさまで今ではJユースや高体連、三菱養和さんや東急Sレイエスさんといった街クラブなどから年間100名を越える留学生をサポートできるまでに急成長しました。
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