サッカーはコンマ1秒で判断しなければならないスポーツ。意識はしているものの、まわりが止まって見える感覚、よくゾーンと言いますが、この感覚にすぐ入れる選手がいれば、なかなか入ることのできない選手がいます。僕が現役時代から感じていた、ゾーンや無意識の領域と呼ばれるものにハマったんですね。ヨーロッパにはそうしたトレーニング理論があるとは聞いていましたが、自分の経験もあったので、興味があり煮詰めていきたいと思ったんです。

 そうしているうちに、進藤先生から「同じように勉強したい人がいるけど、どうだ」と言われました。その「同じ勉強をしたい人」というのが飯田監督でした。このとき、すぐ進藤先生から電話してもらって、興味を持っていた僕と実践している飯田監督と引き合わせてくれました。これがキッカケです。

―――ずいぶん展開が早いですね。

 進藤先生からは「決して強い学校じゃないぞ」と言われましたが、気になりませんでした。これまで帝京高校サッカー部などでコーチをしていましたが、選手たちがどのような表現をするのかにとても興味がありました。また僕の亡くなった兄が日習(日大習志野の略称)だった縁もありました。

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